大嫌いなアイツ〜幼馴染は今日も私を〜

急いで玄関に出ていたクロックスを履いてドアを開けると、そこには瑞樹と。

アイツ、零がいた。


「やっほ。清華!」

「……何で。連れてくるの」


アイツは多分、私が自分を嫌いなことを知っているはずだから、自らここに来ないだろう。

そうなると、やっぱり瑞樹が……。


瑞樹が何を考えているのか、全く分からない。


「怒らないでよ清華。私達、付き合うことになったからさ、ちゃんと報告しておきたくて。ほら、今後一緒にいることも増えそうだし」

「私は瑞樹と零が一緒にいる時は、瑞樹とは一緒にいないよ」

「そんな悲しいこと言わないでよ。私はね……」

「仲を取り持とうとしてくれてるのかもしれないけど、そういうの私は求めてないから」


「もういい。帰ろう瑞樹」
< 13 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop