大嫌いなアイツ〜幼馴染は今日も私を〜
勉強会
勉強会


テスト前の土曜日。

瑞樹から『着いたから先に零くんの家入るね』と連絡が来ると、私は勉強道具が沢山入ったリュックを持って、自分の家から出る。


こういう時に無駄に多く荷物を持ってくのが私の癖だ。


面倒くさがりやで、心配性。

アイツの家は近いし、すぐに取りに行けるけれど。


家のチャイムを押すと、ガチャとドアが開いて、出てきたのは零のお母さんだった。


「お久しぶりね、清華ちゃん」

「お久しぶりです」


「さ、どうぞ上がって。2人はもういるから」

お母さんに階段の前まで連れられて、私は久しぶりに、零の家の階段を登る。

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