Everlasting Love〜きみに捧げる永遠の愛の歌〜
エピローグ


『上野かほ電撃引退 六年の活動に終止符』



 新聞に大きく刻まれる文字を指でなぞる。

「かほ。」

 大好きな人の声が私を呼ぶ。

 私は新聞から手を離し、声の主の元へ駆け寄り、彼の隣に座る。

 彼の手元のアコギを見つめるとそれに気づいた彼は私に微笑みかける。

「俺がギター弾くからなんか歌うか?」

「前みたいに歌えなくてもいいの?」

「ああ。構わないさ。」

「ありがとう、隼人。じゃあ、歌おうかな。」

 ギターの優しい音が部屋に響き渡る。

 それに乗せて私は歌う。

 掠れてしまって、綺麗とは言い難いけれど、彼は変わってしまった私の声でさえも愛してくれる。

 だから私は決めたんだ。

 これからは、彼のためだけに歌おう、と。



 永遠の愛の歌を。

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