Everlasting Love〜きみに捧げる永遠の愛の歌〜
「そっか。ならよかった。」
中学二年の冬。美鈴は私の通う中学に転校してきた。
美人だけど表情は暗く、近寄りがたい雰囲気だった。
そもそもクラスで浮き気味だった私は、そうちゃんを亡くしたことにより人との関わりを断ち、完全に孤立した。
美鈴は私の後ろの席に指定された。
美鈴は全く話さなかった。
クラスメイトの女子たちは最初こそ関心を持ってはいたが、あまりにも話さない美鈴を空気とみなしすぐに関わろうとする人はいなくなった。けれど、綺麗な容姿を持っていた美鈴に男子は関心を絶やさずにいた。そして、それが女子たちの反感を買った。
女は面倒くさい。
嫉妬という感情に素直に身を任せて行動に移す。中学生にもなって、やればい菌だの、やれビッチだの。そういう低レベルな悪口やいじめしかできない。
もしかしたら、前の学校でもそうだったのかな。
だとしたら、この子はすでに諦めてしまったのかも知れない。
『ねえ。』
他人と関わるなんて面倒だ。傷つくだけだ。そうちゃんが亡くなってから自暴自棄になっていた。
いじめから守ってあげたいとかそんな正義の感情なんてなかった。ここで庇えば面倒ごとに巻き込まれるだけだとすら思っていた。