Everlasting Love〜きみに捧げる永遠の愛の歌〜
「おい、かほ。しっかりしろ。」
「そうちゃん…ごめんなさい…。私のせいで…全部…私の…。」
自分が何を言っているのかもう把握できていなかった。
過去が私の頭を占領して、私に考えることをさせてくれない。
頭の中で苦しみが爆発してしまいそうな、その時だった。
「大丈夫。」
優しい声とともに、どこか懐かしいような、そんな温もりを感じた。
私を優しく包むその腕にどうしてかものすごく安心感を覚えた。
だけど知ってる。この腕は私が求めるあの人の腕ではないこと、エセ…相沢隼人の腕だということ。
そして、私は、相沢隼人の腕の中で安堵し、意識を手放した。
目を覚まし、視界が捉えたのは見覚えのない部屋で、少し困惑する。けど、匂いは覚えがある。そう、意識を手放す最後に嗅いだ匂い。
ひとまず体を起こし、部屋をしっかり見渡す。
テーブルに乱雑に置かれた音楽雑誌や楽譜。床に放り捨てられたギターの弦の袋。ギターだけはちゃんと立てかけられていたが、ケースとかは適当に置かれていた。
「汚なっ。」
思わず口に出したのと同時に部屋の扉が同時に開いた。
少し怖い顔をしたエセがズカズカと部屋に入ってくる。この表情はさっきの独り言、聞かれたな。