Everlasting Love〜きみに捧げる永遠の愛の歌〜
エセは私の欲しい言葉を欲しい時にくれる。だから、そんなエセに縋ってしまったのかもしれない。
真意を知るのはすごく怖い。
でも、知らない方がもっと怖い。
だから、私は頷いた。エセの提案を受けて、ちゃんとそうちゃんのご両親と話をしに行こう。
もしも、私を追い詰める真意が隠されていたとしても。エセが付いててくれるならきっと、最後まで聞けるような気がする。
ズキズキと今もなお音を立てて痛む心を右手で抑える。
エセはまた私に背を向ける。
「ギター、触っていい?」
「うん。」
エセはそっとギターに触れると、優しく両手で持ち上げ自分の膝の上に置く。そして、チューニングをし、アルペジオで優しい音色を奏でる。
大丈夫だと言っているように聞こえるその音色は心地よかった。
静かな夜、静かな部屋に流れ込む音色は私を眠りに誘う。
六月四日。
彼を失ったその日。
二年越しに私は、彼の家に行く。