Everlasting Love〜きみに捧げる永遠の愛の歌〜
少し寂しく思ってくれますか?
出来るなら、あなたに背中を押して欲しかった。
「ぐかーーー。ガゴッ。グッ。ガーーーーー。」
地鳴りのようないびきに起こされる。起き上がり、冷めた目でベッド横を見ると、床に奇妙な寝相でぐっすり寝ているエセが見える。
枕元のスマホで時刻を確認すると昼の十一時で驚く。
このうるさい状況でこんな時間まで寝てる私も異常なのかもしれないな。
腕を伸ばしたり、拳を握ったり開いたりし、自分の体がちゃんと動くことを確認する。ただ、それでも普段通りとはいかない。それも仕方ないはずだ。ここしばらく、ろくな食生活をしていなかったのだから。
ピンポーン。
インターホンが鳴る。そういえば昨日エセがおばさんに昼前に迎えに来るように言っていたっけ。
私は床で寝ているエセを踏まないように、いや、憎たらしい寝顔を見てわざと踏んでやろうかとも思ったが、一応助けてもらったわけだしそれは我慢し、部屋を出て玄関に向かう。
扉を開けると優しい表情のおばさんが居た。
「かほちゃんおはよう。」
「おはようございます。」
おばさんをリビングに通し、お茶を出してから改めてお礼を言う。
「あの、昨日はありがとうございました。」
「いいえ。体はどう?」
「一応、最低限は動くので大丈夫だと想います。」