【紙コミックス①②巻発売中】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

 加えて、彼女に、『不感症』なんて思わせた男に対しての嫉妬心から、そんな男のことなんて忘れさせてあげたい、彼女の不安を僕が上書きしてあげたい、なんていう身勝手な想いからだった。

 ――それにしても、僕の首に腕を絡ませて自分からキスをしてきた時の彼女は、とてつもなく可愛くて可愛くて堪らなかった。

 あの時、僕は、彼女に『変態』なんて言われたものだから、ついムキになって暴走してしまったのだが、そんな僕を、『許してあげる』そういってくれた彼女の言葉が。

 身勝手かもしれないが、僕の性癖も何もかもを容認してくれたように聞こえてしまったものだから、僕は、我を忘れるくらい興奮してしまっていた。

 あまりに興奮してしまっていた所為で、ところどころ記憶が曖昧だけれど。

 何度も絶頂に導いた彼女と同様に、僕自身何度も達しているというのに、衰えるどころか、ますます勢いを増す自分の昂ぶりを自分じゃどうすることもできずに、無我夢中で欲望のままに彼女の身体を貪り続けていたらしい自分にも、驚くばかりだ。

 それから朝方になって、ようやく我を取り戻し、辺りに散らばっていた、自分の放った欲望の証である残骸の数々を目の当たりにした時にも、驚愕のあまり、暫く放心してしまったほどだった。

 僕は今までただの一度たりとも、こんなふうに記憶が曖昧になるほど、女性との情事に溺れたことなどなかったというのに……。

 
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