【タテスクコミック原作】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
突然の着信と完全なる失恋💔セフレ視点になります。閲覧にはご注意ください。

 名門私立K大学、法学部。

 この大学を選んだのは、幼稚舎からずっとここの付属に通っていたからだ。

 父は警視庁の所謂キャリアで、現在は警視総監という肩書に収まっている。

 母は有名企業のご令嬢で、一度も職に就いたことがない、生まれながらの箱入り娘だったらしい。

 その母にベタ惚れかつ頭が上がらない父。

 だから、一人娘である私が父と同じ警視庁のキャリアになるため、法学部に行きたいと宣言したとき、両親だけでなく、母方の祖父母にまで猛反対されることは、ある程度予想していた。

 そして最後には、一人っ子のお陰か、気も我も強い私に、皆が折れて賛成してくれるであろうということも。当然予想していたことだ。

 こうして難なく希望通りの法学部に入ることができた私、櫻井冴子には、これまで思い通りにできなかったことなど、一度もなかった。

 大学生になってすぐに参加したテニスサークルの新歓コンパで、女子の間で"王子様"なんて呼ばれていた二歳年上の神宮寺隼、この男と関わるまではーー。
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