愛というものより~由実ちゃんと昌くん~
それから茉莉ちゃんたちと別れて昌くんと歩き始めた。
なにか話さなければ…
久々に緊張した。男の子の友達はたくさんいるし、緊張するタイプでもないと思っていたのになぜか昌くんには緊張した。

「彼女いるんですよね?可愛い?」

「フッ、まぁ、可愛くないと付き合ってない。ってか敬語じゃなくていいよ。年同じくらいでしょ?俺21。」

「えぇ~、私の方が上だった…なんだかショック。」

昌くんは雰囲気が落ち着いているからか年上に見えていたのに一つだけど年下だった。

「ハハッ、なんだよそれ。俺が敬語使おうか?」

「ヘヘッ、いいよ。気持ち悪いし。あ~あ、茉莉ちゃんも彼氏とラブラブ、昌くんも彼女のこと可愛いって、うらやましすぎる!」

なんとも微妙な距離を保って歩きつつ、ついいつものように大きな声で言ってしまった。

「声がでけぇよ。まぁ、大吾は引くくらい茉莉ちゃんのこと大事にしてるな。お前も彼氏募集中の旗でもあげときゃすぐに見つかるんじゃねぇの?」

「見つかんないよ。見つかったとしてもきっと目的が違う気がする。」

そういうと昌くんは笑い出した。

「さみぃけどアイス食いてぇ。コンビニ寄ってい?」

「いいよぉ、じゃあ私もたべちゃおっ。」

あんなに食べたのに舞い上がってる私はどれだけでも食べれそうな気がする。

「まじで?食ってきたんじゃないの?」

「昌くんも食べてきたんじゃないの?」

「俺は飲んできただけ。太るぞ。」

「いいもんっ!」

べぇ~っと舌を出す。だんだんと昌くんとの会話も楽しくなってきた。
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