超短編集(1)
『音と景色と。』


黒板を走るチョークの音。
ノートをとるクラスメイトの動かすペンの音。
グラウンドに鳴り響く他のクラスの子達のはしゃぎ声。
窓から見える他のクラスの子は皆必死で楽しそうで、私は授業が嫌いではない。
眠気と葛藤しながら必死に授業を受けている斜め前の席の男の子。
彼を見つめられる授業が私は好き。

< 9 / 20 >

この作品をシェア

pagetop