片想い歴、10年。
『そらしずく』という、暖かな雰囲気のカフェに着いた。



陽の光がよく当たる、窓側の席に座る。



パンケーキやコーヒーのいい匂いが漂う空間で、プレゼントを取り出した。



「乃亜、今度誕生日でしょ?これ、プレゼント。」



「えっ!ありがとう!開けていい?」



「もちろん!乃亜が好きそうなやつ、選んだから。」



「うわぁー!!綺麗なストーンだ!ありがとな!!」



私の頭をぽんぽんと撫でて、満面の笑みを浮かべる乃亜。



顔立ちが整っているからか、ドキッとしてしまった。



「えへへ、乃亜はやっぱりイケメンだねー。しかも無自覚。」



「ん?私はイケメンでも無自覚でもないと思うけど。」



「・・・そういうところが無自覚なんだって。まぁ、乃亜らしいけど・・・。奈留くんも苦労しただろうなあ。」



「??なっつこそ無自覚・・・。」



「あ、乃亜。那智くんの写真見せて!」



「ん、いいよ。最近走り回ってばっかりになってきたから、ブレてるものが多いけど。」



「んーん!全然大丈夫!」



那智くんは、乃亜と旦那さんの奈留くんの息子。



今は2歳。丁度やんちゃ盛りらしい。



それでも、奈留くんと乃亜の息子だ。



目がクリクリしていて、美少年に育つこと間違いなしだと思う。

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