君だけが知っている君へ。

・再会の場所

半年という時間はあまりにも短くて。

あっという間に3月になった。

「今日で結美、最後だ……」

「私は明日までかな。結美、また遊ぼうね」

連絡先さえ知らないのだから、会えないことくらい分かっていた。

「うん。絶対、約束だよ」

そう言ってくれた結美だけど、今まで私にケー番もメアドも教えてくれたことは無い。

やっぱりあくまで、ただの水泳教室だけの関係なんだと最後の最後で思い知らされた。
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