ウルルであなたとシャンパンを

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お風呂に入って、それなりにスッキリして。

軽く洗ったブルーベリーを食べたら、食欲が復活してきたので、ラップサンドも食べた。

野菜だけかと思っていた中身は、スモークサーモン入りでボリュームもたっぷりで、とっても美味しかった。

日本のカフェとかで食べたら、これとドリンクのセットで1,000円くらいするんじゃないだろうか。

フルーツもだけど、これは安い。

それなりにお腹も満ちて、あとはまったり……とテレビをつけたけれど、何を言っているのかわからないテレビって全然おもしろくない。

しばらく画面を眺めて、どうにか楽しめるものがないかと片っ端からチャンネルを変えてみたけれど、どれも全くわからない……

ものすごい疎外感と共にため息をついて、冷蔵庫から冷えたオレンジジュースを取り出した香耶は、カーテンを開け、窓の外に広がるシドニーの夜景を眺めた。

歴史ある建物をさりげなくライトアップする街の灯りは、都会的でありながらロマンチックで、雰囲気は最高。

……ここで、たったひとり、眺めているのでなければ……多分もっと最高だったと思う。

「はぁ……」

ため息をついて、香耶はきれいな夜景に背を向ける。


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