無気力な一匹オオカミ男子に懐かれました。
そう言われると確かに、余計なお世話かもしれないけれど。


「でも、さすがにサボりを見て見ぬふりするのは……」


私がそう答えたら、蓮水くんはなぜかクスッと笑った。


「真面目だなー」


「……っ」


そして次の瞬間私の腕を掴んだかと思うと、自分のほうへグイっと引き寄せて。


「じゃあ朝比奈も一緒にサボれば?」


「えっ?」


急に彼との距離が縮まって、ドキッと心臓が跳ねる。


「ここで一緒に昼寝してくれてもいいんだけど」


さらにはとんでもないことを言われたものだから、ギョッとして思わず彼のことを思いきり突き飛ばしてしまった。


「そ、そんなことできませんっ!!」


あ、やだ。私ったらケガ人相手に何を……。



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