あの日の帰り道



いつの間にか溢れていた涙を相沢くんが拭ってくれる。


「光さんは『俺ら家族が大学に行けと言っても咲季は聞く耳持たないから』って寂しがってたよ」


これ以上、泣き顔を相沢くんに見られたくなくて俯くと、強く抱きしめられて相沢くんの浴衣が涙を拭ってくれた。


「大学じゃなくても専門学校でもいいから咲季の好きなとこに行けるから。
そう、咲季を説得してくれって頼まれてたのに……言うのが遅くなってごめん」


優しく頭を撫でながら謝る相沢くん。


私は頭を左右に振ってから思いついた事を口にした。



「……相沢くんが、目指してるとこ、に行きたい。相沢くんと一緒がいい」


「……それなら咲季は余裕で現役合格だな」


軽く笑ってそう言うと、甘く深く濃厚な接吻で私の僅かに残っていた不安を打ち消してくれた。






ーー Fin ーー

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