ハナヒノユメ
また病院にいくと、前に彼について説明してくれたお医者さんに会った。

「こんにちは。」

「あ、どうも...。」

「保坂さん、最近だいぶ調子が良いようですね。」

「はい...。」

「おっしゃる通り、肩や手に触れると分かるようです。やっと意思の疎通が図れました。」

「それは、よかったです。」

手に文字書いたりしたのかな...。

「もう長いことこの仕事をしていますが、このように好調の兆しが見えると、やはり嬉しいものですね。それに彼はすごくたくましく感じます。あなたのおかげですかね。」

「いえ、そんな...。
元々ですよ、たぶん...。」

なんか...逆に気まずい...。
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