なんだっけ、君との約束は。
私の寿命

ふうぅううっ!!!

やっと!やっと終わったああっ


そうです私、まさかの放課後補習にかかっちゃって。こんな時間なっちゃったじゃんかもう。

せっかくだし"お気に入りのあの場所"で
アイスでも食べながら夕焼けみて帰ろうかな?

そう思って最近人気のアイス屋さんへ向かいながら財布を取り出す。

最近お金無いんだよなぁ、、、
なんて、結局買うんだけどね。

そう思いながら1番人気のストロベリーチョコ味のミックスソフトクリームを頼み、
ぱくりと食べながらあの場所へ向かう。

あの場所、ちょうどこの時間、この季節。
すごく綺麗な夕焼けが見えるの。
私だけの、特別な場所。

ソフトクリームももう半分になる頃、
目的地に着いた。

「…え、えぇっっ!!!!!!?」

そこには、クラスメイトで少し、ほんの少しだけ
モテる 乃谷 藍斗 がいた。

「の、乃谷くんっっ!!?」

「お、おおぅ」

そういい少し困ったような顔を見せた乃谷。

「水谷も、この場所来るんだな。
この時間ってことは補習か?」

すこし意地悪そうに笑いながら乃谷が言う。

「…そうだけど、乃谷くんこそ何でここにいるのよ!!!」

「いちゃ悪いかよっ!!
俺もこの場所、すごく好きでさ。
たまに来てるんだよな」

「あ、あともう呼び捨てでいいからな」

そうはにかむように笑った。
…認めたくないけど確かにこれはモテるな、。

「んじゃ乃谷ね!
いいよね。この場所。私もよく来るんだ」

そういい2人で夕焼けを見つめる。

「そう言えば水谷と2人で話すの、これが
初めてじゃないか?」

「んん、確かにそうかも、? なんか、新鮮だね!」

そういいながら、どうせすぐ消すのに
綺麗な夕焼けの写真を何枚か撮る。

容量の問題もあるし、やっぱ消しちゃうんだけど
なんか撮っちゃうよね。

そう思っていると、

「…なぁ。」

「水谷は"死神様"って信じてるか?」

思わずその言葉に少し動揺してしまう。

「…本当らしいけど、やってみた人に聞いてみなきゃ、わかんないよね。
乃谷は信じてるの?」

「…だよな。 俺はな、本当にいると思ってる。」

そう、少し悲しそうな目をして乃谷が言う。

「乃谷は誰かあのゲームした人に聞いたの?」

「ううん。ちげーよ。」

「じゃ、ふつーに信じてるだけなんだね。」

誰かあのゲームをした人がいるのかと期待したけど、少し残念だなぁ。

「…いや、俺がその"ゲームをした人"だ。」

……っえ?

え、いま乃谷なんて言ったの?
自分がしたって言ったの?
なら、乃谷は、、

「そうだ。俺は、俺はな。
あのゲームで死神様に願いを、叶えてもらったんだ。」

「俺は、死神様なんだ。」

……、ん???

「、ふふふふっっ。なんだ乃谷、私のことからかってんの?もう!!」

そういい、笑い飛ばしてみる。

今まで死神様の話はたくさん聞いてきたけど、
実際にしたって人は初めてみるもん。
嘘に決まってるよね。

「…やっぱ信じてもらえないか。」

そういい、乃谷は悲しそうに目線を下にずらす。

え、なに、?本当だって言うの?

「…本当なの?
なら、証明して見せてよ。
死神様と契約を結んだ人間は、寿命が分かるって言うじゃん?」

「聞いて後悔、しないか?」

「なんで私が後悔しなきゃいけないのよー!
私の寿命が短いみたいなこと言うなー!!!」

「…そうだよな。」

そういい、なにか考え込む素振りを見せる。

「なっ、なんか怖いから早く言ってよ、?」

「ごめんな。俺を恨むなよ?」



「…お前は、水谷の寿命は、
あと、300日だ。」


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