あの日の初恋を君に〜六人の主人公〜
「えっ!?何で!?」

混乱する未来だったが、「うわぁ!!」と言う大声で前を向いた。瑠花の放った光線が悪魔だけでなく大地たちを攻撃している。

「何で味方を攻撃してるんだよ!!」と大地。

「だって、力が抑えられない!!」と瑠花。

「全員足手まといじゃけえ!俺一人の方がいい」と瀧。

「そんなこと言わないであげてよ!」と英美里。

「こんな時に揉めてる場合じゃないけん!!」と帆高。

辺りには瑠花の放った光線が飛び交い、瀧の放った弓は相手に届かず、大地は悪魔と剣をぶつけ合い、英美里と帆高は光線が当たらないように逃げている。何もかもめちゃくちゃだ。

「こいつら、勇者じゃないな」

「エルルカ様に報告だ!」

悪魔たちは馬鹿にしたように笑い、逃げていく。瀧が「待て!!」と言い弓を放つが、空を飛んでいく悪魔には当たらなかった。

悪魔が去った後、ようやく瑠花の魔法の暴走が収まったのだが、この場は今にもまた揉め出しそうな雰囲気だった。未来は耐えられずに口を開く。
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