その瞳に映るのは

「まぁ、それは置いといて。
やっぱり三島は今井を疑ってたぞ。」


「……そうか。」


そうじゃないかとは思っていたが…。
紗夏が、俺と今井の噂を知っていた事実が俺の気持ちを沈ませた。


まさか本当に付き合ってると思われていたなんて……。




「この前の、お前が可愛い子と一緒に歩いてたってやつ。
何故か三島は自分じゃなくて今井だと思ったってんだから訳わかんねぇよなー。
三島は自分の事を過小評価しすぎだよ。」

「そうだな。あの渡辺まで本気にさせるほど最強なのにな。」


あんなに可愛いのに本人は自覚がないなんておかしいと思う。


俺ですら、自分がそこまで格好いいとは思ってないが、周りがイケメンだと言うからそういうものかと自分で割りきっている。


でも、紗夏はあんなに可愛いのに周りはそれに気付かないなんて…。