その瞳に映るのは



「……おはよう。」



いきなりの事でなんなのか分からなかった。


とりあえず挨拶を返して、また視線を読んでいた本に戻した。



それからすぐに美優ちゃんの声が聞こえた。



「おはよう紗夏………。」


「おはよう美優ちゃん。……どうしたの?」

美優ちゃんの声で本から視線を上げると微妙な顔をした美優ちゃんの顔が見えた。


「………なんでもないよ。」


「?」


微笑んでそう言われたら何も言えないけど、ちょっと美優ちゃんが怒ってるように感じて気になった。


でもすぐにいつもの美優ちゃんに戻って他愛のない話をしたから安心した。



「おはよう三島。」


「おはよう渡辺くん。」



渡辺くんも来て席に座った。



けど。


HRが始まるまでなんか微妙な空気感が漂ってる気がした。


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