諦めた心···(哲也中心)

そんな中、陽介さんが
「今日は、
大典さんの結婚パーティーに出席
するために来ました。」
と、言ったから

みんな···唖然と····

「私は、行かないと言ったの。
千亜季を苦しめて、私も嫌な思いを
したから。
だけど、陽介さんは。

私に知らないとこで奏多の成長を
と季節事に大典に知らせたりして
連絡とっていたんだよ。

本当に、まったく、知らなかった。」
と、少し悲しげな夏海さん。

「大典さんが、俺と結婚をしてくれる
と、言う女性ができました。
と連絡くれたのです。

彼は、千亜季さんの事も夏海の事も
奏多の事も、長く後悔して
懺悔をしていました。

だから、一生独身でいようと
言うか、俺のような男は
結婚するに値しないと
言っていたのです。

そんな彼から結婚の連絡を貰い
心からホッとしたのです。

私は····偽善者····なん····です。

大典さんがいつまでも一人だと
夏海の事や千亜季さんの
事を頭の中で考えるでしょ
それに、時として思い出す
それが嫌だったのです。

それに、奏多を····
奏多を返して欲しいと言われたら
本当の父親には····勝てません。

それが、怖かった··の····です····

夏海も奏多も、私にとって
掛け替えのない大切な
愛する家族なのです。

だから、大典さんの結婚が
心から嬉しかった。
これで、夏海も奏多も失う事はないと。」
と、情けなさそうに言う

「バカっ、陽介。
大典のとこなんかに行くわけない
じゃない。
私は、陽介だから結婚したの
陽介とだけ、一緒にいたいの。」
と、伝える夏海さん

そんな陽介さんの異変を察知したのか
奏多君が
「パパっ」
と、陽介さんに飛び付いてきて
陽介さんは、本当に優しい顔で
奏多君を抱き締める。

そんな姿を
みんな言葉もなく
見守っている。

「だが、陽介さん
それだけじゃないんでしょ?
大典に最後に奏多君を
会わせたかったんでしょ?

この先、大典にも
今の嫁との間に子供が出来る
そうなれば、大典は二度、
奏多君を見る事はないからな。」
と、俺が言うと
陽介さんは、びっくりした顔をして
俺を見て
「この日を最後に
大典さんとの連絡は
やめることを約束しています。

大典さんは、今までの全てを
奥様になられる方に話すと
言われましたが
奏多の事だけは、やめて貰いました。
奏多は、私の子です。
私と夏海の子です。」
と、言いながら奏多君を抱き締める
陽介さんに夏海さんは
寄り添っていた。

「あはは、大丈夫。
まぁ、ないだろうが
大典がもし、万が一
奏多君を欲しいと言ってきたとしても
これだけの弁護士や検事
まして国際弁護士まで
陽介さんと夏海さんには
ついてますからね。
返り討ちになりますよ。」
と、俺が言うと
「あのね、てっちゃん
私は事件ないと動けないよ。

でも、素敵なご主人ですね。

奏多君、優しいパパとママだね。」
と、一華が言うと
「パパもママも、大好き」
と、奏多君
「あっ、僕も好き。」
と、結翔が翼君に抱きつき
「ぼくも、すち。」
と、楓が俺のとこにトコトコきたから
俺も抱き上げると
「熊がぬいぐるみを抱いてるみたい。」
と、千亜季が笑いながら言い
「ほんとだ。」
と、一華が瞳をうるうるさせながら
言うとみんが
一斉に泣き笑いをする。

それを怜のボスは
ずっとみていて
感心していた。

怜のボスは、アメリカ人だが
日本語の理解は出来るし
日本語で会話も出来る。

後で、簡単に事情を説明をすると
怜のボスは、ハッと一華を見て
一華は、ギクッとしていたが(笑)

とても悲しい顔をして
一華の前に膝を付き(『』英語)
『すみませんでした。
    大変でしたね。』
と、言葉をかけ
『知ってらしたのですね。
ご心配お掛けしましたが
これは、私の弱さが起こした物で
怜には関係ありません。
それに、私には
愛する家族と母や兄夫婦
優しい親戚や友人が
いてくれるから心配いりません。
今後もどうぞ怜をお願い致します。
あっ、飛鳥ちゃんも。』
と、一華が伝えると
怜のボスは
一華を抱き締めたから

俺は、慌てて引き剥がそうと
すると
『ボス!!』
と、怜が飛んで来て
『凄腕の弁護士達を敵に回しますよ』
と、言うから
俺をはじめ皆笑いだした。
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