姫になった娘と一緒に守られているワケあり元妃は、女子高生

姫奈を連れて上に上がると

「ママ・・・」

「姫奈。姫奈は、ここのお姫様になるの」

「おひめさま・・・?」

「そう。だけど、姫奈の思ってるお姫様じゃなくて
いろんな人に狙われる可能性もあるの」

「ひなが・・・?」

「姫奈」

「・・・!」

さっとあたしの後ろに隠れてしまった姫奈

「やっ」

「颯。怖がられてんじゃん」

「ふぇ・・・」

颯だけじゃない。燐にも、他の3人にも近寄ろうとしない

「ここに座るか」

泣き出しそうな姫奈にそう、声をかけてくれたのは、総長である諒芽という人

「ママ・・・」

「座っておいで」

テクテクと歩いて諒芽のもとへ行った姫奈。
諒芽には、人見知りをしていない様子。
他の5人はあっけらかんとしている。

「子供嫌いな諒芽に近づけるのか」

ふーん。子供嫌いなんだ
見てる限り、そんな様には見えないけどね

「きゃー。たかーい」

ソファーに座ろうとした姫奈を抱えて膝に座らせている諒芽

「姫奈は、ここの姫という立場になりたいか?」

「んーー。ママといっしょなら、いいよー」

あたしと一緒なら?

「ママはここのお姫様になるんだ」

「じゃあ、ひなもなるー」

「そうか」

「ちょっ」

決定事項だ。そう言いたいのだろう。こいつの顔が物語っている

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