姫になった娘と一緒に守られているワケあり元妃は、女子高生

諒芽は、紅蓮にある総長が乗る車があったのは
きっと、姫奈がいるからだろう。

「ママー。ひなも、これにのるのー?」

「そう。これに乗るの」

何の躊躇もなく、乗り込んだ諒芽の後に
姫奈も乗り込んだのを確認すると、あたしも乗り込んだ

「今日、玲央君の所に愁君いるらしいんだよね」

「れーくん、いるー?」

「いるんじゃないかなぁ?」

「れーくん?」

「あぁ。麗君の事。姫奈は麗君のことが好きなんだよね」

「なるほど」

「だから、麗君がいると姫奈が大人しくて助かるんだよね」

「おい」

半分冗談だけど

「なら、酒井の家でいいのか?」

「うん」

きっと、あの双子もいるんだろうけど
スライディングして聞かれちゃいけない話でもないしね

酒井の家に近づくにつれ
緊張したような顔をしている諒芽の姿

「大丈夫?」

「あぁ。でも、先代に妃の話をするなんてな」

「うん」

姫奈がちゃんと座ってくれていればいいけど
でも、きっと無理だろう

「総長。着きました」

「悪いな」

そう言って出たのは酒井組の前

「璃和」

「なーに?諒芽」

「大丈夫か?」

「うん。大丈夫」

チャイムを鳴らしていつも通りの酒井組の
人たちに中に入れてもらい
諒芽と姫奈と一緒に玲央君と愁君が待っている場所まで
連れて行ってもらいました。

「頭。璃和さんと姫奈さんがお見えになっています」

「入れ」

普通に入っていったあたしと、姫奈。そして諒芽

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