AIが決めた恋

認めたい

「はい!以上が、僕の暗い過去でしたぁ〜!」

裕さんが話の雰囲気には到底似合わないような拍手をした。

「は〜、話し疲れた!」

結局僕達はお化け屋敷の入口付近からUターンし、外に出て、皆が戻ってくるまでゴール近くのベンチで座って話をしていることにした。

「僕って意外と最低な奴でしょ!普段は、『藍が大好きアピール』しちゃってるけど、本当はそんな資格なんて無いくらい酷い奴なんだ。」

裕さんはそう言っているが、僕は裕さんが最低な人間だとは思えない。むしろ、この話を聞いて、他人のことをちゃんと考えている、良い人だと感じた。

「今の話、蛍くんはどう思った?」
「裕さんが酷い人だとは思いませんでした。」
「はっ。そんなお世辞いらないよ。」
「本心ですよ。裕さんは、最初から最後まで、自分の頭で何度も考えて、迷って、答えを出そうとしていました。格好良いです。」
「そんなことない…。僕は藍を守れなかったんだから…。」

裕さんがとても悲しそうな目をする。

「湖川さんは、本当は明るい子だったんですね。」
「うん、とっても。陽芽と同じくらいね。」
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