AIが決めた恋
「あることがきっかけで、人を好きになることができなくなったのです。」

私は正直に話すことにした。きっと、誰かに聞いて欲しかったのだと思う。しかし、できるだけ人には迷惑をかけたくない。だから誰にも言えなかったが、ここは夢の世界だ。それに、相手は曾祖母。とても親近感がある。

「では、藍には好きな人がいないのかい?」
「いえ、好きな人はいます。お兄ちゃんや、幼馴染みのももちゃんや妹の陽芽のような、昔から好きだった人は今でも好きです。しかし…、新たに人を好きになることができなくなってしまったのです。」

彼女に全てを話すと、彼女は(しばら)く考え込んでいた。そして数十秒後、顔を上げると、私に尋ねた。

「貴方はどうしたいの?」
「私は、また人を好きになりたい。でも、それと同時に、誰の色にも染まりたくない。私は、本来の私のままでいたい。」

あることがきっかけで、私は以前のように人と話すことができなくなった。また以前のように人と話したい。それが私の願いだ。

「なるほど。藍はとても人に染められやすいオーラをしているからな。」

人に染められやすいオーラ…。そんなものがあるのだろうか。
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