AIが決めた恋
「許して…くれる…?」
「それは──」
「今すぐにじゃなくて良いの!少しずつ、また友達になれたら良いなって。」

影石愛は、泣きそうな顔で微笑んだ。
彼女はここまで更正していたのに、私は昔のまま彼女を恨み続けていて、何だかそんな自分が恥ずかしくなってくる。

「謝ってくれてありがとう。」
「ううん。お礼なんていらないよ。私が全て悪かったんだから。」
「そうだったとしても、ありがとう。」
「藍ちゃん…。」
「良かったら、私もまた仲良くしたいな。」
「本当…!?」
「勿論だよ。」

私もずっと彼女のことが心に引っかかっていた。彼女を許さないままでいたら、きっと前に進めないと思うから…。

「ありがとう。じゃあ、藍ちゃん、もうすぐ授業が始まるから、一緒に教室に戻ろう。」
「うん!…あ、ごめん。私、少し用事があるんだった。先に行っててもらってもいい?」
「うん。じゃあ、先に行ってるね。」

そう言うと、影石愛は、教室へと戻っていった。
特に用事など無かった。
しかし、物陰に隠れていたももちゃんを1人置いていくわけにはいかなかった。
私は、ももちゃんの傍へと行く。
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