AIが決めた恋
「それで、話を進めるけど、デートに行く前には、何をしなければならない?」

勝手に話を進められても困る。しかし、拒否権が無しだと言われてしまっては仕方ない。
いつもの、相性を研究する為に行われるイベントと何ら変わりないと思えば良い。

「何って、服を選ぶとかか?」

こんなに恋愛に対して疎い俺でも、女子は清潔感のある人を好むということは知っている。服装は大切だ。
そう思ったが、水原は、思い切り頭を抱えた。

「それより前!」
「前…?待ち合わせ場所を決める?」
「それより前!」
「デート場所を決める?」
「もっと前!」
「ある程度相手と話せるようになる。」
「前すぎ!!」

人に何か問題を出されて、こんなにも正解に辿り着けない経験は生まれて初めてだ。

「ねえ、真島くん。パートナーとデートに行く前に、どういう過程があると思う?ちょっと言ってみてよ。」
「えっと、パートナーと出会って、何かしらのイベントがあって、そこでデートする?」
「違〜う!!」

違うのか?
正直、何が違うのか分からない。
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