AIが決めた恋

聞けないこと

「おっはよ〜!真島くん!」

デート当日。13:20
待ち合わせ場所である大きな時計台の下で、スマートフォンをいじっていると、水原の声が聞こえてきて、俺は顔を上げた。

「おはよ。」
「真島くん早いね。」

水原は、白いブラウスに、水色のライダージャケットを羽織っており、紺色のデニムパンツを履いている。
オシャレ…というか、デートに慣れていそうだ。

「そうか?」
「まだ約束の時間の20分も前だよ。」

ここには、約束の時間の30分前に到着した。少し早過ぎるかもしれないが、どんな時でも、時間に余裕を持たせたい。
そう言えば、彼女と初めて顔合わせをした時も、俺は早目に待ち合わせ場所を北門に決めて、待っていた。
“3分以内に北門へ。”
だなんて…。俺はあの時から彼女に対して冷たかった。だから俺は──

「真島くん?」

水原に顔を覗き込まれて我に返る。
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