AIが決めた恋

悲しみと恐怖

「今日は部活が無いから、…一緒に帰らないか?」

放課後。荷物をまとめて帰る準備をしていると、真島くんが私の席にやって来て、そう言った。

「え、えっと…。」

『必要以上に干渉しないという約束は、撤回しよう。』
彼がそう言ってから、私達は今まで以上によく話したり、行動したりすようになった。
しかし、その直後、私が影石愛から真島くんのことについて教えられてからは、彼と話すのが気まずい。
彼の目を見ることができなくて、むしろ私の方は前よりも距離が広がってしまったみたいだ。

「何か用事でもあるのか?」
「い、いえ…、特に何も…。」

真島くんは昔、影石愛と付き合っていて、影石愛の言っていることが嘘でなければ、今でも彼女を好きでいるらしい。
それなのに、どうして彼は私に、干渉しようと言ったのだろう。

『広大って結構チャラ系だよ。クラスの目立ってる男子や可愛い女子を引き連れて、ノリでイベントとかやっちゃうタイプ。』

影石愛の言葉を思い出す。
もしそうだとしたら、私はやっぱり遊び…?でも、そうしたら、一番初めに干渉しないと言った理由が分からない。
彼の気まぐれなのだろうか。彼の目的は、一体何なのだろう。
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