年下皇帝の甘い誘惑
第14話 君の心は
カイから花束が届いて、10日が経った。

毎日毎日、私に話しかけるように、メッセージを込めて、花束を置いて行くカイは、どんな気持ちなんだろう。


「ねえ、涼花。今日も皇帝陛下は、花束を置いて行ったの?」

「はい。」

「何で、会っていかないんだろうねえ。」

「忙しいからですよ。」

「それだけかね。」

マーサさんは、花束に添えてあったメッセージを読んだ。


【 君の心に寄り添う 】


「なんとなく、皇帝陛下は待っているような気がするよ。」

「えっ?」

思いがけない言葉に、驚く。

カイが、私を待っている?

「タイミングを失うと、上手く行くモノも上手く行かなくなるよ。」

マーサさんの言葉に悩む。

でも、悩んでも同じ。
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