年下皇帝の甘い誘惑
「そう言わないで。私、朝早いんだから。」

お会計をしようとすると、カイが腕を掴んだ。

「僕といる時は、お金の心配しないで。」

「えっ……」

するとカイは、スタッフの人に何か言うと、直ぐに戻って来た。

「もう大丈夫だよ。」

「何をどうしたの?」

「いいから。もうお店を出て帰ろう。明日、早いんでしょう?」

カイの言う通りお店を出たけれど、なんだか納得できない。


「ねえ、支払いはどうしたの?」

「ん?答えなきゃ、ダメ?」

「だって、気になる。」

私はカイの袖を引っ張った。

「分かった。言うよ。僕達の代金は、全部後で支払うんだよ。」

「ツケって事?」

「ツケ?何それ。」

いや、ツケが分からなかったら、それでいいんだけど。

そっか。王族の特権ってヤツ?
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