君の笑顔
「開けていい?」

アキはうんって頷いた。

わくわくしながら開ける。

プレゼントは、私がずっとほしいって言ってた鞄だった。

黒のシンプルなデザイン。

いつだったっけ?

アキと買い物行った時に、見つけた鞄。

あまりの欲しさに売場で立ち止まっていた。

それでうちら迷子になってたなぁ…。

今となれば笑い話。

「覚えててくれたんだ…」

アキの気持ちだけで泣けてきた。

「もちろん!あの時の由美の目が忘れられなくてね…」



アキ…嬉しいよ!

私、すごい嬉しい!



来年はアキの誕生日を盛大に祝おう。

私に先に祝わせてくれる?

アキが私にくれたたくさんの幸せを胸に、また頑張るね。



「あれ?これ由美の?」
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