君の笑顔
その日の夜、武に電話をした。

付き合うことにした。

好きだからじゃない。


寂しいだけ。

松田が離れていきそうだから…自分から離れる。

武に夢中になって、松田の助けなんかいらないようになってやる。

自分からなら傷も浅いと思うから。

結局綺麗な恋愛なんてできてないけど…これからこの人のこと好きになるから。


例えそれが疑似恋愛だとしても…


武に確認した。

「流星としてじゃなくて、武として付き合ってくれる?」

って。

「もちろん!」

潔い返事が返ってきた。

将来傷ついてもいい。

武の言葉を信じてみる。
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