僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目
「そうだ!
僕がしーちゃんの彼と話そうか?
暴力はやめてって」
え?
そ……それは……
「ダメだよ。春輝くんアイドルだし。」
「そんなこと関係ないでしょ?」
「それに、しーちゃんの彼は
暴走族の人で。
トドメキっていうチームの幹部なの」
「トドメキ?」
私の言葉に反応したように
私の頭を撫でてくれていた
春輝くんの手が止まった。
そうだよね。
暴走族なんて
怖いに決まっているもんね。
ずっと乗せていたいほど幸せだった
膝の上から頭を起こし、
私は春輝くんに笑いかけた。
「春輝くん、ありがとう。
ナデナデしてくれたから
勇気もらっちゃった」
「勇気?」
「私、今から行ってくるね」
「行ってくるって?
みゅうみゅう、どこに?」
「しーちゃんの彼のところ」
「待って、待って。
行ってどうするの?」
「お願いしてみる。
しーちゃんのこと殴らないでって」