僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

「アミュレットで、
 ヒーローショーをやることになったんだよ。
 マネージャーが
 僕のアクションを褒めてくれて」



「よかったね。
 アクションしている時の春輝くん、
 かっこいいもんね」



「ほんと?」



「うん」



 私の言葉に
 心の底から喜んでいるのがわかる
 春輝くん。


 ダイヤモンドみたいに
 キラキラした笑顔が、咲いている。



 こんな贅沢な笑顔を
 私は独り占めしているのに……


 嬉しくない。

 ドキドキしない。



 逆に……
 心が……苦しい……



「僕ね、今必死に稽古してるから。
 みゅうみゅう、本番を見に来て。
 ね。」



 見に来てかぁ。

 贅沢だけれど
 残酷なお誘いだなぁ。



 春輝くんがステージの上で
 キラキラな笑顔を振りまいているところ
 なんて見ちゃったら……

 私、もっともっと
 大好きになっちゃうんだろうな。



 春輝くん沼にはまって
 必死にもがいても
 抜け出せなくなっちゃうんだろうな。
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