僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

 だから、春。


 俺の前で
 無理して陽だまりみたいな笑顔を
 作んなって。



 瞳に涙が溜まっているのに
 必死に口角を上げる春輝を見て
 俺の心が引きちぎられるように痛みだす。



「鯉に餌をあげてくる」


 そう言って
 春輝はスタジオを出て行った。




 無力で。
 心を軽くする
 魔法の言葉もかけてやれなくて。

 リーダーなんて名ばかりな
 情けない俺を置き去りにして。




 ここから先のお話は。
 
 雅の彼女のことが好きで。
 でも、雅のことを傷つけたくなくて。

 明梨ちゃんへの行き場のない想いに
 押しつぶされそうになっている。


 そんな心優しい春輝の
 恋の物語。
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