僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目
「明梨んも……アイドルなの?」
「違うよ。
明梨んは、僕たちアミュレットの
専属司会者」
「そんな豪華メンバーで
私がヒーローのレッドなんてやったら。
お客さんに笑われちゃうところだったよ」
アハハと無理やり笑ってみたけど。
隣に座る春輝くんの表情は
暗いまま。
どうしたら吹き飛んでくれるかな?
私と春輝くんを覆っている
窒息しそうなほど重苦しい空気を。
「みゅうみゅう……
これからも……来てくれる?」
「ここに?」
「うん。
毎朝来てよ……
僕と……おしゃべりしに……」
「なんで、私なの?」
「え?」
「その役。明梨んじゃ、ダメなの?」
「それは……」
ごめんね。
意地悪な質問しちゃって。
答えなくてもいいよ。
聞かなくてもわかるから。
明梨んへの膨れ上がった想いを
ごまかしたいんだよね?
私とおしゃべりをして
紛らわしたいんだよね?