意地悪執事はお嬢様を独占したい




「私も暇だったので千結様のお部屋に行こうとしたらいなくて」



……女子の部屋に軽く入ろうとしないでよ。



「……別にいいけど」




一条可哀想だから、と付け足すとくくっと笑う一条。




「千結様のツンツンは可愛いですね」


「……っ何回も可愛いなんて言わなくていい」




ぷいっと顔を逸らす。



「そういうところも可愛いんですよ」


「〜〜っ!あーもう!わかったから!」




そこから私は可愛いだのなんだのの話に付き合わされた。


恥ずかしかったけど、それのお陰で学校での小さな嫉妬が晴れた。





< 53 / 311 >

この作品をシェア

pagetop