暗闇の先に…
凛が私の手を握り締めた
「彩夢ちゃん、震えてる…陸斗さんみたいに安心出来ないかもしれないけど…私が側にいるよ?だから、大丈夫だよ」
揺れる瞳で凛を見る
「う…ん。心配かけてゴメンね」
その日は…真っ直ぐマンションに帰って来た
陸斗も一緒に帰ろうとしたけれど、今日は『支配者』のメンバーとその傘下との集まりがあるって言ってたから、そっちを優先するように伝えた
シャワーを浴びてベッドに潜り込んだ
翌日、朝早く目が覚めた私は3人分の弁当と朝食を作る
ガチャっとリビングの扉が開く
「おはよ。弁当作ってくれたの?」
そう言って寄り添って来た陸斗に朝食を盛り付けたお皿を手渡した
「はい、朝ごはん。陸斗が好きなベーコン付きの目玉焼きとトースト。コーヒーは飲む?」
「あぁ、ちょーだい」
コーヒーを淹れてテーブルに置く
「昨日、帰り遅かったみたいだけど…ちゃんと寝た?」
「寝れた……でも。彩夢と一緒だったら、ぐっすり安眠出来たかも…」
「ふふ。輝真は?まだ寝てるの?」
「あ〜、あいつは起きねぇだろうな。まぁ、昼までに学校、来るんじゃね?」
そんな穏やかな朝を過ごして、二人で学校に向かう