暗闇の先に…
「あ〜、さっきより雪降ってるねぇ。」


マフラーで口元を隠した穂乃華がポツリと言う


外に出ると校庭やグラウンドではしゃぐ男子達、その中にチラホラと女子もいる
 

「寒いのに元気だね」

「ホントだよ。でも楽しそうじゃない?」

 
他愛もない話しをしながら駅周辺をぶらぶらしていると、前には見慣れた集団がいた

「あ。ツッチーだ!おーい、ツッチー!」

穂乃華は、その集団の中から筒井 慎吾(ツツイ シンゴ)を見つけると 嬉しそうに走って行った


そう、穂乃華の好きな人


ツッチーは、バスケをしていて背がスラリと高く、細身なのに筋肉質


顔は、小顔でパッチリ二重 カッコ可愛い  
少し長めの黒髪をワックスで遊ばせている

多分、学校一のモテ男子


「お〜!穂乃華じゃん。何、俺に会いに来たの?」


そんな彼も、穂乃華が好きなんだろうな
まんざらでもない感じ


まぁ、付き合うのは時間の問題だろう


「あ。如月もいたんだ」

「……いて悪かったわね、お邪魔虫は退散しますよ〜」

そう言いながら、手をヒラヒラさせ二人の横を通過(つうか)し集団の中に混じった

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