1ページホラー
廃校の肝試し
(女性17歳、学生)

友達2人と廃校に肝試しに行った時の話です。

そこは一昨年位に学校の統合で廃校になった中学校でした。私達はそれぞれ別の中学校だったのでその廃校を知ったのは高校に入ってからでした。

私達は先輩から聞いた1階の割れた窓ガラスから入りました。

まだ廃校になったばかりなので教室も廊下も汚くありませんでした。とは言っても人が全くいない夜の学校は不気味でした。

なんとなく1階を周り、2階も何事もなく終わり、みんな少し飽きながらも2階と3階の踊り場に差し掛かった時、3階の窓ガラスに薄っすらと明かりが反射しているのに気づきました。

「誰かいるっ!」

みんな緊張し、固まっていました。しばらくシーンと静まり返っていました。

「あれ?」

みんなも不思議に思ったのかお互いの顔を見合わせます。警備員なら光がこちらに向かうか遠ざかるかしますし、足音も聞こえるはずです。

「あの光、教室の明かりじゃない?」

友達の1人が言いました。

言われてみればそんな気がします。3人で恐る恐る階段を登ると確かにそれは教室の電気がついているだけでした。

なんだかホッとしました。きっと前に入った誰か似たようなグループがいたずらで付けたんだろう。そう思いました。

「せっかくだから入ってみようよ」

誰かが言いました。少し迷いましたが確かにせっかくの肝試しだしと入ってみました。

その教室は違和感がありました。

ロッカーに学校指定の鞄が入っていて、ジャージが机の上に置いてあって、机のいくつかには教科書も詰まっていました。

普通の学校生活……。

「懐かしいなぁ」

友達の1人が言いました。

「あれ?あんたここだっけ?」

もう1人の友達が言いました。

「そうだよ。あーあそこが〜の席で」

嬉しそうにいろいろ話していました。所々不思議に思いながらも1人の思い出を聴きながら、また1階の窓から出ました。

そのままそれぞれ帰宅し、翌朝学校で肝試しの話をしました。

「まさかあんたがあの学校出身だったとはねー」

「何が?」

友達はきょとんとしていました。話をよく聞くと友達は私が懐かしがっていたと言い、もう1人は別の友達が懐かしがっていたと言っていました。

思えば、あの教室だけやたらと生活感があったような気がします。

この話をしているとなんだか、またあの廃校に行きたくなってきました。
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