極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
けれど、すぐにそんな余裕はなくなってしまう。


「笹崎さん」


熱のこもった声で呼ばれると、噛みつくようなキスを落とされる。

彼の手が器用に私を服を脱がしていき、触れた肌から彼の熱が伝わると、背中にぞくぞくとしたものが駆け抜けていった。

唇にキスを受けながら、私の両手は自然と彼の背中へと回る。次々と与えられる刺激に、思わず息を詰めた。

次第に熱に浮かされていきながら、少しだけ残った理性で、ふと思う。


私たちは恋人でもないはずなのに。どうして、上司である彼とこんなことになってしまったのだろう……。


「あっ……千紘社長……」


でも、そんなこともうどうでもよくなっていく。

彼の唇が少しずつ下に落ちていくと、首筋を強く吸い上げられた。

瞬間、甘い痺れが身体全体に広がっていく。


今はただこの人と、もっと深く触れ合っていたい――




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