極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
「というか突然どうした? なんでそんな服着てるの?」

「えっと……それはですね」

「もしかして、仕事の後に何か予定でもあるんだろ」

「えっ」


さすが、天野室長は鋭い。


「わかったぞ。さては、男とデートだな」


彼がそう告げた瞬間。

扉の向こうから、ガタガタッと大きな物音が聞こえた。

何だろう?

気になって音のした方を見つめるものの、天野室長は特に気にする様子もなく会話を続ける。


「それならそうと早く言えよ。仕事一直線で男になんてまるで興味のなさそうだった笹崎にも、ついに彼氏ができたのか。上司としてとても嬉しいぞ。で、どんな人なんだ」

「天野室長……」

「ん?」

「違います」

「へ?」

ニヤニヤしていた表情が一変して、天野室長はきょとんとした顔で私を見つめる。

そういえば彼は、柴乃ちゃんと楓ちゃんの次に、私に彼氏ができないことを心配してくれていた。
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