異能者達の宴~夢の競演特別編~
第六章

メグ

こちらが身構えるよりも速く。

「!!」

異形者は右手の五指の触手を鞭のように振るった!

それぞれに分散して回避する。

…修内太は既に魔力を枯渇させてしまったようだ。

なら、後方支援は私の役目!

「      っ!」

高速詠唱と同時に両手を前方に突き出す。

同時に放たれたのは地を走る疾風!

風の刃の応用だ。

しかし。

「な!?」

私は…いや、その場にいた全員が驚愕する。

私の行使した魔術が、異形者に直撃する寸前で霧散してしまったのだ。

この現象…まるで…。

「障壁!?」

修内太が口走った。

でも、まさか。

異形者は魔術なんて使えない筈。

「恐らく念動力…」

黛が呟いた。

「機関は…もう人工的に超能力を付与するノウハウを生み出しているんだわ…!」


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