俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

バキィーン!と、金属同士が衝突するような鋭い音が大きく響く。

あまりの大きい音に、反射的に肩を竦めてしまった。



「………」



しかし、彼の拳は宝石まで届かず。

何か見えないモノに拳を跳ね返され、阻まれた。

彼はその跳ね返された拳を、じっと見ている。



「…結界?…あの摩睺羅伽(まこらが)の神童の仕業?こざかしいね」



危害を加えられそうになった宝石は、バチバチと短く電光を放っていた。

まるで抵抗するかのように。

そして…バチバチとした音が止んだ後、そこにみるみると姿を現したのが、ガラスのような透明の板…?

その全貌が、どんどん明らかになっていく。



いつ見ても…信じられない光景に、目を見張る。



ガラスのような透明の板は、宝石の上下左右にも現れ、ひとつの箱のようなカタチを形成した。

まるで、宝石を守るように。

ショーケースに収められた、最高級の展示品の様。



これが、結界…?

この、突然現れたショーケースが…?



姿を現したショーケースのような結界を目にして、彼はまたニヤリと笑う。


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