俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

そう問い返す菩提さんの口振りは、随分と挑戦的だ。

対する彼は「あははっ」と無機質な笑みを見せる。



「…目に見えているモノしか信じていなかったね?僕は」

「だから、厨二病くさいって言われるんだよ」

「へぇ?…ちなみにどこにあるの?」

「この建物の下。基礎よりも下、地中深く。起工する時に、なずなが真言で地脈を整えてから埋めた」

「へぇ?そんなに早い時期に」



すると、二人で「あははは」と笑い合っている。

…やはり、あの時のパワーストーンが本物だったのか。



「…残念だけど、パワーストーンはすでに軌道に乗り、地脈を張り巡らした。…よって、もうここは、『紫の門』が出やすいポイントではなくなった。…本当に残念だったね?」

「…へぇ?」

「ついでに言えば、東雁来の豊平川沿いに現れた連中も始末させて貰ったよ?」

「へぇ…?」

「…里塚霊園でも一匹ウロウロしていたみたいだよ?橘社長を迎えに行った玲於奈に、ついでに始末させたけど」

「………」
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