俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

頼んだ酒をどんどん平らげてしまう、ピッチの早いお二人。

酒を味わう間もない、これが若さの勢い。

最高年齢46歳、最低年齢23歳の大人グループたちは、変に感心してしまっていた。

「というか、川越くんはあっちのグループじゃないの」

淡々とした無表情で、風祭(29)は若者二人を指差す。

「いえいえ。俺には勢いで酒を飲む習慣ありませんから、こっちのグループ」

そう言って哲太(23)は「あははっ」と笑っていた。



「おおぉぉ!モッツァレラトマトと仔羊のヒレステーキ食べようぜ!…赤ワイン飲まね?」

「うん。好きなものじゃんじゃん頼みなよ?全部奢るから!親父が」

「…こら、頼智!おまえ調子に乗るな!」

調子に乗り過ぎて気が大きくなり、テーブル上が食べ物だらけで忙しくなっても、後が困る。

そんな思いで、父(46)は息子(20)に釘を刺した。



するとそこで、綾小路(見た目は35本当は40)は懐に手を入れてスマホを確認する。



「あぁー橘社長。剣軌くん、今から病院出てこっち来るそうですよ」


< 470 / 528 >

この作品をシェア

pagetop