俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
「へぇー返事待ち。…相手は王子なのに、なずぽよは何を迷ってんだか」
「急でビックリしたんじゃないの?」
「………」
美森の言うことは、一理ある。
まさか俺に好意を持たれているなんて、想像していなかったんだろうな。
だから、もしフラれても俺はあっさり諦めるつもりはない。
これからも様子見ながらアピールして距離詰めてわかってもらうつもりでいる。
…もし、向こうに他に好きなヤツがいたら?
そんなの構っちゃいねえ。
そいつから奪うぐらいの意気込みはある。
それほど、好き。
アグレッシブ万歳。
「そういや、むーは知らんの?なずぽよからいろいろ話聞いてんじゃないのか?」
チカの素朴な疑問に、川村は「わははは」と爆笑する。
…こいつ、何か知ってるな。
「それは企業秘密だから言えんの。…しかしな?一言だけ言えるとしたら、伶士殿。なずぽはおもいっきり動揺しとるぞ。オモローなぐらいにな?」
そう言って、川村はクックッ…と、思い出し笑いをしている。
よほど面白かったんだろう…あの剣幕だったし。