俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
「じゃあなずなのことを知ってるのはおまえだけなのか、川村」
「そーいうことですたい」
驚いた…。
なずなの事情を知ってるヤツが、まさかこの学校内に現れるとは…。
俺は驚きで心臓気持ち落ち着かない感じでいたが、川村はそんな素振りを見せていない。
「…なるほどな。だから伶士殿はなずぽと最近親密なのか」
「依頼現場にも立ち会ったことが何回かある」
「へー…」
その一言の後、川村は何かを思っていたのか、少しだけ無言となる。
頭をポリポリと掻きながら。
「陰陽師とは、しんどい仕事だよの…」
「…ああ」
二人で階段を降りながら、何故かしんみりとしている。
「…どんな仕事かは想像つかんが、傷だらけになってたり、急に入院して学校休んだり。なぜか急に激ヤセして現れたり。芋けんぴみたいにな。何をやってるのか、ホントわからん」
「激ヤセ?芋けんぴ…」